2018年度診療報酬改定の全体像と要点について~ 2025年を生き抜くためのポイントを読み解く~(2)

4.その他改定項目の概要(前編)

 ここからは、急性期入院医療の評価体系の再編・統合以外の代表的な改定項目について、前編と後編に分けて説明していきます。
 前編では、地域包括ケアシステム構築におけるサブアキュート機能(在宅、介護施設等からの受け入れ)の強化を目的とする地域包括ケア病棟入院料の改定と、医療従事者の働き方改革の推進、医療分野のICT活用を目的とした改定項目についてみていきます。

 

 ①地域包括ケア病棟入院料の改定

 
地域包括ケア病棟入院料は、急性期治療を経過した患者、在宅において療養を行っている患者等の受け入れ、患者の在宅復帰支援等を行う機能に対する評価として2014年度改定で創設されました。届出医療機関は2015~2016年にかけて増加しましたが、7対1届出病院で7対1病床の一部を地域包括ケア病棟に転換して届け出ている所が多く、在宅や別の急性期病院からではなく院内の急性期病棟から地域包括ケア病棟に転棟した患者の割合が多いという状況です。

図4-1

 このように本来の目的と運用実態に齟齬が生じている事をふまえ、在宅復帰支援機能を更に推進するためにも、機能に応じた評価のあり方を再検討するべきと議論され、評価体系の見直しが行われました。(図5参照)

図5-1

 自宅等からの入院の受け入れを促す観点から、「自宅等から入棟した患者が1割以上」、「当該病棟において自宅等からの緊急患者の受け入れが3カ月で3人以上」等の受け入れ、在宅医療の提供に係る実績が求められます。
 届出医療機関は、病床機能分化の強化のため許可病床数200床未満病院に限定されています。

表4-1


②医師、看護師等の医療従事者の専従要件緩和について

 2017年3月に決定した「働き方改革実行計画」にちなみ、医療従事者の働き方改革の推進を目的として、医師、看護師等の医療従事者の専従要件が緩和されました。

専従要件緩和


③オンライン診療料、オンライン医学管理料の新設等について(抜粋)

 「骨太の方針2017」、「未来投資戦略2017」等の政府の計画において掲げられた「健康寿命の延伸」の一環として、ICTを活用した遠隔診療、遠隔モニタリングに対する評価が新設されました。
オンライン診療料-1

 次回は「その他改定項目の概要」の後編で、医療連携、多職種連携等の「連携」の強化を目的とする改定項目と、その他施設基準の変更等の留意事項についてみていきます。