病床機能報告 「キーワードは連携」ー医療制度改革総まとめー

連携~筆者のつぶやき~
病床機能報告制度導入の背景には、膨れ上がった急性期病床を回復期や慢性期の機能に切り替えるという【社会保障と税の一体改革】の一つのテーマがあります。
超高齢化社会を迎える2025年、病院の機能分化の推進によって必要とされるのが、地域における医療機関同士の連携業務です。地域医療の現実は、患者の受け入れを巡る問題だけでなく、地域における患者の生活支援までをも視野に入れた、これまでにない拡大した援助業務が求められるようになります。
各医療機関にとっては、自院の地域におけるポジショニングを把握し、地域医療の中で、何を目指すかを明確にすることが非常に重要になります。同制度では、機能だけでなく構造設備や人員配置、医療内容についても報告しなければならず、病院からすると非常に作業負担は増えますが、これらは、病院経営には欠かせない重要な情報です。これらの情報を基に、自院の地域におけるポジショニングを把握できるようになるので、全国から集められた同様の情報を上手に活用することが、今後の病院経営のカギを握ることになるでしょう。

 この病床機能報告制度の開始を契機に随時施行されていく改正医療法に注視しながら、皆様とともに、より良い医療のあり方、病院経営のあり方を模索していきたいと思います。

-編集後記-
日本データーでは、今春より、医療機関及び介護施設の現状診断から個別リスクへの対策及び医療安全推進活動を支援するため、医療・介護コンサルティング事業を開始し、病院経営をト-タルサポートする部門として、医療経営企画室が発足しました。既に、一部の医療機関様にはご案内しておりますが、公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会公認の医業経営コンサルタントが、病院経営における様々な課題やリスクの抽出、分析を行い、課題解決の立案及び業務改善の提案等、的確なアドバイスを提供することで、病院経営における「舵取り」を支援致します。
医業経営コンサルタントの視点から、病院経営に役立つ情報を、詳しくわかりやすく提供して参りますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。